“NTT東日本・ナンバーディスプレイ”
CM収録レポート(1)
2002.9.12(thu)


 
9月12日19時・・・・・渋谷109のすぐ近くにあるBUNKAMURA STUDIOにメンバーが集まった。劇場なども有するBUNKAMURAと称されたこのビルの地下が、レコーディング・スタジオになっている。普段はアナログ派の我々も、今回はあの宇多田ヒカルもレコーディングしたという場所で、プロトゥールという最新鋭のデジタル機器を使用したレコーディングとなった。スタジオにはクライアントであるNTTの関係者やCM監督、現場スタッフ含め20数名が集まり、我々がいったいどんなサウンドを出すのか見守っている様相だったが、エドさんは『ちょこっと寄ってみた』感じのラフなスタイルで笑顔を振りまきながら登場、のっけからスタッフを笑わせて一気に場はリラックス・ムードに。
 

 
CMで使われる曲は“テケテケ・サウンド”の定番『ダイアモンド・ヘッド』で、メロディーに歌詞をつけて歌うことになっている。演奏自体は最初に“テケテケ〜”で始まる以外は普段の通りベンチャーズ・スタイルで演れば良く、我々も余裕である(笑)。使用楽器は、エドさんがモズライト、Takuちゃんがアリアのベンチャズ・モデル・ベース2001、“DON”清原はジャズマスター('65年)にチューブ・ワークスのスプリング・リヴァーブ使用、太田さんはヤマハにドラムセットにラディックのメタル・スネア。
 

 
とにかくキレイで広いスタジオ内。上の画像は全体の1/4 程である。つまり、メンバーひとりあたりにこれだけのスペースがあるワケだ。空いているドアの奥は更に防音ブースになっており、録音時には個々がこのブースの中に入って演奏する。バンド・サウンドとしての“勢い”や“ノリ”を全面に出したいということを理由に、ひとりづつ別々に演奏して音を重ねていく録音方法ではなく、ライブ時のように全員一緒に演奏し録音する“一発録り”が採用される事になっていたが、各パートの音は分離させておく為に、ブースに入るのである。CMは30秒の物と15秒の物の2パターン。音が流れる部分はせいぜい1コーラス目のサビあたりまでだが、この短い時間の中でノリを出すのは結構難しい作業だ。さらに15秒バージョンではテンポも早くなり、意外と戸惑うことにもなったが、そこは東ベン、“テケテケ・サウンド”は本職である(笑)。楽しみながら完璧に演奏した(笑)。
 

 
余裕の表情のエドさん。しかし東ベン内の細かい打ち合わせ時には真剣(?)な表情に。“バンマス”らしくメンバー個々に指示を送る。
 

 

数時間かけて演奏の録音が終了。この後に“歌入れ”が行われた。歌詞は・・・

♪着信履歴ぃ〜残ればぁ〜(♪履歴、履歴、履歴、履歴、履歴〜)

♪着信履歴ぃ〜ぬぉ〜こればぁ〜(♪履歴、履歴、履歴、履歴〜)

♪番号残る、番号残る、番号残る、番号残る(♪履歴いぃ〜、履歴いぃ〜)

である・・・・・(笑)。

メインボーカルは当然エドさんだが、コーラスは東ベンで・・・とのリクエスト。これは丁重にお断りした(笑)。結局、スタッフ数人が駆り出されマイクの前に(笑)。歌い方やノリを含めて、監督から要望が出るが、何せ譜面にできないイメージの世界の話である。さすがのエドさんも数回で終えることができず、時間をかけて何度も歌い直していた。以下、その時の一部やりとりを記してCMの音録りレポートを終了する。

エド:う〜ん・・・どんな感じがイイのかなぁ?

監督:カッコ良く、ハジけた感じでお願いしたいんですよ。

エド:カッコ良くね。こう?(矢沢永吉のように歌う)

監督:ちょっとやり過ぎですね・・・

エド:じゃぁ、こう?(前川清のように歌う)

(現場爆笑)

監督:そういうのは違いますね・・・(真顔)

エド:『誰かっぽく』って言ってくれると分かりやすいんだけどなぁ。

監督:いえ、エドさんの歌い方でお願いします。

エド:俺の歌い方?どんなだっけ?(笑)例えばさぁ、“五木風”とかね。(五木ひろしの物真似で歌う)

(現場爆笑)

監督:物真似はしないでください。(真顔)

(現場緊張)

エド:ありゃりゃ、怒られちゃったよ(笑)。う〜ん・・・じゃぁ、こぶしをおもいっきり効かせて“北島”では?(北島三郎風に歌う)

監督:いや、だから・・・そういうのはいりません。(超真顔)

(メンバー大爆笑)


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